直木賞の候補作にもなった青崎有吾の作品「地雷グリコ」を紹介するぞ。
「グリコ」ってあれですか?
階段でじゃんけんをして、買ったら進むっていう遊戯ですか?
その通り!
その「グリコ」を頭脳戦に昇華させたのが「地雷グリコ」だ!
一気に物騒になりましたね。
しかし、「地雷グリコ」の概要がなんとなく分かった気がします……。
概要

ミステリ界の旗手が仕掛ける本格頭脳バトル小説!
射守矢真兎(いもりや・まと)。女子高生。勝負事に、やたらと強い。
平穏を望む彼女が日常の中で巻き込まれる、風変わりなゲームの数々。罠の位置を読み合いながら階段を上ったり(「地雷グリコ」)、百人一首の絵札を用いた神経衰弱に挑んだり(「坊主衰弱」)。次々と強者を打ち破る真兎の、勝負の先に待ち受けるものとは――ミステリ界の旗手が仕掛ける本格頭脳バトル小説、全5篇。
大きな3つの魅力
誰もがやった事がある遊戯が頭脳戦に!
・グリコが「地雷グリコ」に。だるまさんがころんだが「ダルマさんがかぞえた」に
遊戯は運だけど、このゲームは頭脳戦!
・運に左右される遊戯ですが、このゲームは論理的に推理して「勝てる」ゲームに。
大逆転を狙う爽快感!
・負けたかな? と思わせてからの大逆転劇! この爽快感が堪らない。
どんなゲームなのか?
- グリコ⇨地雷グリコ
- 文化祭の屋上使用権をめぐって、生徒会とバトル。
- 階段の中に地雷を設置。設置した箇所に相手が止まれば10段下がる。
- 「グリコ・チョコレイト・パイナップル」で相手をどう出し抜くか?
- 坊主めくり⇨坊主衰弱
- 喫茶店の出禁を解くために、店主とバトル。
- 花札を使った神経衰弱の亜種ゲーム。
- イカサマ店主をどうやって出し抜くのか?
- じゃんけん⇨自由律じゃんけん
- 生徒会の加入と因縁の相手との邂逅をめぐって、生徒会長とバトル。
- 自分専用の「独自手」を加えたじゃんけん。
- 相手はどんな特殊設定をした「独自手」なのか? 「独自手」の設定を見抜け!
オススメ度
謎の魅力:★★★★☆(単なるお遊戯をここまで論理的なゲームに仕上げるのは見事の一言)
登場人物:★★★★☆(個性溢れる主人公(ギャル?)が面白くも、楽しい)
読み易さ:★★★★☆(一見難解なルールに思えますが、語り手が分かりやすく説明してくれます)
総合オススメ度:S
誰もが知っているお遊戯をここまで論理的なお遊戯にするとは脱帽でした。
感想
ルールの抜け穴をついて、相手(読者)の意表を突き、そして負けていた所からの大逆転劇が本書の魅力です。
「こんな逆転があるのか」「こんな抜け穴があったのか」「まさかこんな方法で」と何度思ったことか。作品的にはちょっと「カイジ」に似ているかも?
個人的に好きなゲームは「だるまさんがかぞえた」でした。あの「だるまさんがころんだ」をここまで面白おかしく、そして魅力的に、刺激的にするなんて、素晴らしいです。ゲームは相手がイカサマ前提。これを主人公の真兎が如何にして相手を出し抜くのか? というのがポイント。
直木賞の候補作にもなり、本格ミステリ大賞・日本推理作家協会賞・山本周五郎賞も受賞するとは、デビューから追っていた好きな作家が評価されていくのは嬉しいものです。
できれば続編希望です。
脳みそが刺激されて、ヒリヒリとした快感を味わえる作品だ。
これでこそミステリ小説は辞めれないな。
こんがらがるも、ルールの穴をつ一気に逆転して、紐解ける瞬間は快感そのものですね。


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