倒叙ミステリとは
今回は『倒叙ミステリ』を取り扱ったシリーズ作品を紹介しようと思う。
『倒叙ミステリ』についての詳しい説明は、以下のリンクを参照して下さい。
1.福家警部補シリーズ「大倉崇裕」
ドラマ化もした王道倒叙ミステリ
倒叙ミステリの初心者で何から読んでいいか、分からない……。
という人に向けてピッタリな作品だぞ。
著者が「刑事コロンボ」が大好きなんですね……。
順番を気にすることになく、どこから読んでもOKなのが親切ですね。
女刑事VS犯人の手に汗握る攻防
短編集で、読みやすい!
それに伴って、個性豊かな犯人たちが登場するのも面白いぞ!
裏を返せば、そんな多くの犯人と対峙してきた福家警部補の人物が気になりますね……。
一体どんな凄腕刑事なのだろうか……。
【福家警部補シリーズ一覧】現5作品
・福家警部補の挨拶
・福家警部補の再訪
・福家警部補の報告
・福家警部補の追及
・福家警部補の考察
事務員AのNo.1作品
「福家警部補の挨拶」
女っ気がなく、刑事どころか大学生に見紛う福家警部補。
彼女が登場するだけで、なんでも解決してくれそうな安心感があります。
特におススメの話は「月の雫」。酒好きな一面と犯人の動機も好きな話です。
2.碓氷優佳シリーズ「石持浅海」
倒叙ミステリの代表作でもある
犯人が初めから判明しているタイプのミステリだぞ。
如何に犯人の緻密な犯行を、探偵が見破っていくのかを楽しむミステリなんだ。
じわじわと犯人を追い詰めていくのは、何とも爽快というか……
犯人からしてみれば、真綿で首を絞められていくようですね……。
探偵役はアル中の女子大学院生?
主人公たちは、学生時代に結成された通称「アル中分科会」。
碓氷ゆかが所属するサークルの同窓会で、犯人は殺人事件を計画するんだ。
その事件を彼女は解決していくんですね。
一体どうやって犯人を追い詰めていくのか、楽しみです。
【碓氷由佳シリーズ一覧】現6作品
・扉は閉ざされたまま
・君の望む死に方
・彼女が迫ってくる
・わたしたちが少女と呼ばれていた頃 ※短編集
・賛美せよ、と成功は言った
・君が護りたい人は
事務員AのNo.1作品
「扉は閉ざされたまま」
倒叙ミステリの完成度はもちろんのこと、タイトルの意味にも驚愕の一冊です。
3.乙姫警部シリーズ「倉知淳」
探偵役は死神の風貌をもつ刑事
このシリーズでは、死神のような乙姫警部とその部下であるイケメンの鈴木刑事が主役なんだ。
これも正統派の倒叙ミステリって感じで面白そうですね……。
キャラクターも魅力的で凸凹コンビって感じがします。
短編で読みやすい
そのシリーズも短編集なので、読みやすいのも大きなポイントだぞ。
倒叙ミステリって緊張感を強いられますからね。
短編集なら集中力を持続できそうです。
【乙姫警部シリーズ一覧】現2作品
・皇帝と拳銃と
・世界の望む静謐
事務員AのNo.1作品
「皇帝と拳銃と」
咄嗟に殺してしまった叔父を偽装工作して容疑者外に逃げる「恋人たちの汀」が好きです。他の三編もクオリティが高く、どれも面白いです。
最後に
倒叙ミステリの「単発作品」は、ポツポツと粒が揃っているものの、「シリーズ作品」となるとまだまだ数が少ないのが現状です。
倒叙ミステリには独特の中毒性がありますので、もっとシリーズ作品を量産してくれれば、いいのにと勝手に思っております。
完璧だと思っていた殺人計画に思わぬミスがあり、探偵役の主人公が犯人を追い詰め、小さな綻びから、まるでダムが小さな疵から決壊していく様子は、なんとも言えない感情になります。
犯人視点の物語なので「なんでそんなミスをしたんだ!」「ここを工作するんだよ!」とエールを送りたくなります。そして、改めて「探偵」という生物にそこ知れぬ恐怖を覚えてしまうんですよね……。
まだ、私の知らない倒叙ミステリのシリーズ作品があれば、是非教えて下さい。
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