今日は御手洗シリーズの第二作目である、「斜め屋敷の犯罪」を紹介していくぞ。
あの奇人変人である御手洗潔の二作目ですか。
それは、期待が膨らむ一冊ですね。
今回は、極寒の地に佇む奇妙な屋敷で繰り広げられる連続殺人だ。
果たして、この謎が解けるかな?
また前作みたいな、シンプルだけど人の盲点を突いたトリックなんでしょうか……。
概要
北海道の最北端・宗谷岬に傾いて建つ館―通称「斜め屋敷」。雪降る聖夜にこの奇妙な館でパーティが開かれたが、翌日、密室状態の部屋で招待客の死体が発見された。人々が恐慌を来す中、さらに続く惨劇。御手洗潔は謎をどう解くのか!?日本ミステリー界を変えた傑作が、大幅加筆の改訂完全版となって登場!
「BOOK」データベースより
大きな3つの魅力
舞台設定(斜め屋敷)
・北海道の最北端に位置する斜め屋敷で繰り広げられる事件
三つの連続密室殺人
・鉄壁ともいえる密室。犯人は如何にして、密室を構築したのか?
御手洗潔という男
・このシリーズは御手洗がいてこそ。彼がいるだけで安心感が増す。
どんな事件なのか?
- 第一の殺人
- 不可解な姿勢で死亡
- 糸がついているナイフ
- 3階から部屋を覗く男は事件に関係が?
- 第二の殺人
- 糸がついているナイフで背中から刺される
- 蛇の這うような音と、女の啜り泣き
- ソファで扉を塞ぐ徹底ぶり
- 第三の殺人
- 警察がいるにも関わらず、繰り返される犯行
- 現場に残された手紙
- またもやナイフでの殺人
オススメ度
謎の魅力:★★★★☆(密室・雪・奇妙な館と聞くだけで、もう心が踊りませんか?)
登場人物:★★★★☆(古き良き、警察の無能っぷりがある意味心地良い)
読み易さ:★★★★☆(三人称視点の癖もなく読みやすい文章です。)
総合オススメ度:A
御手洗シリーズの第2弾。今回は屋敷物という事で、前作とは毛色が違いますが、前作とは別の面白さがあります。
感想
クローズド・サークル、奇妙な館、無能な警察、個性的な招待客、そして遅れてくる探偵。 もはやお決まりのパターンですが、私のような推理小説オタクには垂涎ものの設定です。 更には絶対に破れない密室殺人となれば、もう期待しかない。
今回の舞台は、流氷館ーーー「斜め屋敷」。
北海道の最北端に位置しており、3回建ての西洋館。ピサの斜塔を模したような円筒型の塔が聳えている館です。この館を建てたのは「浜本幸三郎」。まぁ、お金持ちです(笑)
そして、この屋敷を彩るのは花壇。なんと、この花壇に隠された秘密を解くと浜本幸三郎の娘である英子との結婚の権利を手に入れられるとのこと。(お金が手に入るチャンス!)
こんな状況であれば、何も起きない筈もなく……。
起きるわ、起きる。不可解な現象、密室殺人、止まらない殺人事件。これだけで、ページを捲る手が止まりません。
やっぱりトリックは作者の作風を生かした大胆かつ、繊細なもの。よくこんなトリックを思いつくなぁと関心してしまうばかりです。
そして御手洗の魅力も健在で、探偵なのに頭のネジが一本飛んでいる感じが堪らないですね(笑)
面白さは前作に引き続き健在!
これからの、御手洗と石岡の活躍にも期待しかないな!
前作を読んでない人は是非とも、前作を読んでから今作を手に取ってみて下さい。
面白さ倍増ですよ。
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