絶海の孤島で連続殺人発生!
台風によって島からは脱出不可能だぞ!
学生アリスシリーズの第二弾ですね。
今作の舞台は孤島なんですね……。
物語の鍵を握っているのは、モアイ像だぞ。
モアイ像のパズルを解けば、宝が手に入るんだ。
絶海の孤島で宝探しとは、なんとも楽しそうですね。
それが殺人事件に発展するなんて……。
概要
紅一点会員のマリアが提供した“余りに推理研的な”夏休みー旅費稼ぎのバイトに憂き身をやつし、江神部長以下三名、宝捜しパズルに挑むべく赴いた南海の孤島。バカンスに集う男女、わけありの三年前、連絡船の再来は五日後。第一夜は平穏裏に更けるが、折しも嵐の第二夜、漠とした不安感は唐突に痛ましい現実へと形を変える。晨星落々、青空に陽光が戻っても心は晴れない…。
「BOOK」データベースより
大きな3つの魅力
絶海のクローズドサークル
・前作は山。今作は絶海の孤島が舞台。
モアイ像のパズル
・モアイ像のパズルと解くと宝石が? 更に事件にも関係が?
青春小説としても楽しめる
・今作から登場するマリアとの青春要素も読みどころ。
どんな事件なのか?
- 第一の殺人
- 2人同時に死んだ密室殺人
- 折り重なるように死んでいた意味とは?
- 銃に打たれ、死亡
- 第二の殺人
- またもや、銃に打たれて死亡
- 作っていたジグゾーパズルが破壊
- 犯行方法が不明
- 第三の殺人
- 轟く2回の銃声
- 自殺なのか?
- 残された遺書
オススメ度
謎の魅力:★★★★☆(まるでパズルを組み立てるような推理に痺れる!)
登場人物:★★★★☆(マリアというヒロインを加えて、ますます面白くなっています!)
読み易さ:★★★★☆(読みやすく、何が起こっているかも分かり易い。推理も圧巻!)
総合オススメ度:A
学生アリス第2弾。今度の舞台は山から海へと変わり、面白さもパワーアップした一冊です!
感想
この孤島パズルという作品は、私の読書傾向を決定づけた作品と言っても過言ではないものです。それくらい思い入れのある作品です。
モアイ像が握る宝の在処。不穏な空気を感じる人間関係。そして、発生する殺人事件。 嵐によって閉じ込められた人々。ヒロインとアリスとの関係。そして、続く殺人事件……。
タイトルの通り、まるで複雑に絡み合ったパズルのようで、頭の中は混乱の極致。
それを、するすると合理的に論理的に謎を解き明かす江神さん。ひとつひとつの推理がパズルのピースを組み立てるようで、彼が言葉を放つ度に、ぱち、ぱちとピースがパズルに嵌っていくようでした。出来上がったパズルは見事の一言であり、私が本格推理小説の虜にもなった瞬間でもありました。
このシリーズ、いや作者の著者を追いかけていますが、やはりこの作品は思い入れが強いです。
続く作品もかなり楽しめる作品(最高傑作!)もあるのですが、この作品は、ページ数もそこそこで、サクッと読めて論理的推理を味わえるものなので、著者の作品で一番読んでいる作品になっています。
本格推理小説、といえば私の中では真っ先に浮かぶのがこの作品です。この作品を読めばあなたも推理小説好きになること間違いなしだと思います。
孤島に眠る謎は魅力たっぷりだぞ!
次の作品は個人的に著者の最高傑作だと思っている!
次回作は、山奥の洞窟が舞台みたいですね。
次回は彼らがどんな活躍をしてくれるか楽しみです!
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